東京湾を「死」の海にしないで下さい。

アメリカ合衆国政府大統領　オバマ　殿

日本政府　菅直人　首相　　　　　　殿

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「非核市民宣言運動・ヨコスカ」　　　 「ヨコスカ平和船団」

原子力空母ジョージ・ワシントン(GWと略)が４月２０日横須賀に帰港しました。私達はGWが横須賀に入港した事態を重く受け止め、反対の声を大にして訴えます。
　地震と巨大津波によって東電福島第一原子力発電所では燃料溶融・爆発による建屋の破壊、等により放射能汚染が起こり、人間の生存にとって大変危険な事態になっています。被災者は勿論のこと日本や世界の人達が毎日不安や心配を抱えて福島を注視しています。
　国や電力会社はこれまで「安全です」との説明を繰り返し、原子力がクリーンなエネルギーであると強調し、今回のような事故はあり得ない、と宣伝してきました。しかし、現実には「想定外」の事故が起こりました。

　原子力空母についても同様、アメリカ政府は「過去５０年間事故は起こしていない」、原子炉は「４重の壁で守られているから大丈夫」とファクトシート等で説明してきました。しかし、福島第一原子力発電所の事故を経験した今、言葉だけの「安全だ」は信じることができません。事故は起こる、だから危険な原子力空母はいらない！原子力空母とは共存できない、です。
　原子力資料情報室の上澤千尋・西尾漠両氏の研究レポートによれば、GWが横須賀で事故（炉心溶融）を起こした場合、首都圏で１０年間で、１２０万〜１６０万人がガンによって死亡すると予測しています。レポートは、「津波の際の引き潮によって、熱捨て場としての冷却水の取得が困難を来す可能性がある。海底地盤の隆起によっても同様の現象が起こりうる」。原子炉の冷却に必要な外部電源の喪失についても「電力供給施設が地震によって破壊されたり、燃料の供給ができずに発電ができなくなることが想定される」と指摘します。

　万が一の原子炉事故が起これば、東京湾も放射能によって汚染され、豊かな海も「死」の海になりかねません。経済活動は大打撃を受け、私達の生存も危うくなります。
　私達は、アメリカ政府と日本政府に対して次のことを求めます。

１、  原子力艦船の全ての情報を公開し、市民に説明すること。
２、  艦内への立ち入りと日本政府の商業炉同様の検査や指導を受けること。
３、  最悪の事態を想定した原子力災害訓練を日米共同で直ちに実施すること。

４、  約束違反の修理を直ちに止めること。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０１１年４月２４日