米軍警備艇の威嚇にたいする基地司令部の見解は主権の侵害にあたる。

5月12日原子力空母ロナルド・レーガン出港時に平和船団の監視船に機銃で威嚇した対応について、
朝日新聞に「基地憲兵隊の警備艇は、出港する空母を安全に護衛してました。これは艦船が出入港する際の通常の運用です」と回答しています。
https://www.asahi.com/articles/ASM5F4TYGM5FULOB00F.html

神奈川新聞に対しても「同基地憲兵隊の警備艇は、出港する空母を安全に護衛しており、米海軍の艦船が出入港する際に行う通常の運用」と答えています。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl…

横須賀港は地位協定の2条（施設・および区域の使用許可）3条（施設および区域内での管理）で米軍に提供された海域です。
しかし、港湾法の２条（「この法律で「港湾管理者とは・・・地方公共団体をいう」）と明記されており、管理権は横須賀市にあります。（米軍基地岸壁から５０ヤード、47m内は基地とみなされているので入れない、また一部の規制線内も入れません）

横須賀港において米軍の排他的管理権が認められてはいない。港則法などに基づいて管理しているのは横須賀市の意を受けた海上保安庁です。だから海上デモの許可申請は海上保安庁に出します。ただ、米軍の管理権もあり、日米の管理権が攻めぎあっている日米安保の矛盾点です。

過去の事例。
2004年10月31日、米軍警備艇による過剰な警備によるヨットのワイヤー切断事件がありました。（写真１、参照）
その時の米軍側との交渉の席上、横須賀基地の当直指令は横須賀市長が港湾管理者であり、軍港はその一部、市民はその中に自由に立ち入るかとができる、と認めています。

2016年4月28日の放射性廃棄物の搬出抗議海上デモで米軍のテロ対策訓練ボートが平和船団を追いかけてきた事例に対して吉田市長は「市民の合法的な活動に対して威嚇があればそれは不当だと認識しています」と議会で答弁してます。（写真2、参照）

上記の件について当時の横須賀市の基地対策課は「市民の行動が妨げられることはあってはならない」
保安庁の見解は「米軍の艦船の行動に関して、港長（海保）の権限は基本的に及びません、明らかに排除されるようなことは問題です」と言ってます。

横須賀港での平和船団の行動は合法であり、排除や威嚇があってはならない、今回の米軍の威嚇行動は主権（自治体の管理権）を侵害し、横須賀港から市民を排除しようとする不当なものです。

写真・１

写真・２